19. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。
同じ温度なのに暖かく感じたり、すごく冷たく感じたりすることが、日常生活の中にもよくあります。ただ、あまり意識していないだけなのです。
たとえば、部屋の気温が20℃だとします。暑くも寒くもなく、ちょうどいい温度です。ところが、20℃の
水風呂に入るとどうなるでしょう。相当冷たく感じますね。(中略)
熱の伝わりやすさを表す
尺度を「
熱伝導率」といいますが、その伝導率が高いものに触るとパット速く熱が移動します。そのスピードが速いとき、
体感的に冷たく感じるのです。
①これに比べて空気というのはなかなか熱が伝わりにくいのです。われわれは空気のその性質を利用して、熱を逃さないようにしています。たとえば寒いときは、服を何枚も
重ね
着しますね。これは、重ね着をすることによって、空気の
層を
何層も作って、熱が移動しにくい状況をつくっているのです。住宅の
壁の中に入っている
断熱材も、
基本的には空気をうまく
閉じ
込める
仕掛けになっているわけです。ですから座布団など、ふわっとした、空気を包んだものを触ると、
温かく感じますし、
②20℃の空気の中にいればそれほど寒くも暖かくも感じない、ちょうどいい温度なのです。